フランス生まれの「ユマニチュード」。認知症高齢者に「見る、話す、触れる」でメッセージを伝え、訴えを聴いたり、行動を起こさせたりする方法の1つです。現在、日本でも本が出版され、様々なテレビ番組で報道されています。対「病人」ではなく対「人間」。
介護する側の気持ちをストレートに伝えることができます。今まで、「着替えの際に暴れられた」、「口腔ケアを嫌がりさせてくれない」など様々な認知症の方との関わりで介護現場は困り果てていました。
しかしこのユマニチュードの「見る、話す、触れる」に注目して関わることで生活ががらりと変わるようです。きちんと対応を学ぶことで、介護者も、本人も変わることができます。
「あなたのことをちゃんと見ていますよ。」そんなメッセージが伝わるのです。認知症の方は、今自分に何がされるのかと心配で介護を拒否したり、暴力を振るってしまうこともあります。
とてもセンスィティブなのです。赤ちゃんに触れるように、優しく触れ、目を見て「いまから歯を磨きます。気持ちいいですよ」とコミュニケーションを取る。そんな基本的な関わりが、認知症高齢者の新しいケアとなりつつあります。