高齢者の方が、食事の直後やひっきりなしに「ご飯はまだか」と要求されるケースは多くみられます。
「まだ食べてない」「腹が減った」「あんな量じゃ足りない」などなど、要求の形はさまざまですが、なんとなくこのように言われると こちらを批判されているような気になり、ついカッとなってしまうという方は多いようです。
このような症状は、単に食べたことを忘れているという以外に 満腹中枢に問題がある場合や、欲求不満や不安感を食べることで埋め合わせようとする行動の場合も考えられます。
「さっき食べたばかりじゃない」などと言っても、本人は納得できませんので 介護者には上手な対応が求められます。「今から用意するからちょっと待っていてね」と穏やかに伝え、本当に準備をする素振りを見せる。「○○時にはご飯にするから、それまでは待っててね」と時間を明示したり、それでもダメな場合には 少量の食べ物を少しずつ渡すなどの工夫をしてみましょう。
「さっき○○を食べたでしょ」「今○○時でしょ ご飯の時間じゃないのが分からないの?」など、否定や批判の言葉は逆効果です。いくら説明されてもお年寄りは思い出せない、理解できないということをしっかりと頭に入れて、相手が受け入れられるような提案をするように気を配ってみましょう。