ピック病 認知症

ピック病 認知症

ピック病とは、原因不明とされる大脳萎縮性疾患です。

認知症は65歳を境として、初老期(40歳代~)と老年期(65歳~)でおおまかに分類されますが、ピック病は現時点で初老期認知症の代表的な疾患とされています。

また、原因となる脳の部位によって分類した場合、ピック病は前頭・側頭型の代表とされています。

頭頂葉・側頭葉後部に病変を認めるアルツハイマー型は「後方型認知症」と呼ばれるのに対して、ピック病は「前方型認知症」とも呼ばれています。

ピック病の症状

初期段階では、アルツハイマー型によく見られる記憶障害や見当識障害はほぼ見られないのが大きな特徴です。初期症状として特徴的なのは、情緒障害や人格障害です。

病状が進行するにつれて、粗暴で短絡的・相手の話を聞かないなどの「自制力低下」、過食や異食、浪費、窃盗、収集、徘徊、不法侵入などの「異常行動」が目立ち始めます。その後、無関心・無欲となる「人格変化」や感情の鈍麻・荒廃も進みます。

人に対してバカにした態度や不真面目、不機嫌など他者とのコミュニケーション能力の低下も目立ちます。

また、同じ行動や同じ言葉を繰り返すといった特徴もあります。