認知症と言えばアルツハイマーと言うほど、とても知名度の高くなったこの病気ですが、認知症はその種類によって症状や進行の仕方、その度合いなどはそれぞれに異なります。

現代の医療では認知症は薬によって進行を遅らせる処置しかできません。医療機関での治療の効果を最大限に得るためには早期発見早期治療はとても大切です。

最近なんだかおかしいなとなんとなく感じたら、それはアルツハイマー型認知症の初期症状かもしれません。ご家族や身近な方はお年寄りの「なんとなくおかしい」症状をしっかりと把握し、必要であれば記録に残した上でかかりつけの医師に相談すると、より正確な診断をしてもらえるのではないでしょうか。

アルツハイマー型認知症の初期症状アルツハイマー型の初期症状として特徴的なのは、少し前のことを忘れるという点です。今さっき話したことや行動を忘れます。ちょっとした物忘れですので、初期の頃はご本人も自覚されていることが多いです。病院での問診やお客様など、家族以外の人間に対しての対応は、とてもはっきりしっかりとしているので、認知症だという事は他人にほとんど気付かれないことが多々あります。

このような状態は軽度認知障害といいます。この段階では日常生活を支障なく過ごすことができるので見過ごされがちですが、軽度認知障害にかかった人の約半数がアルツハイマー型認知症に移行すると言われています。初期の段階で医療機関にかかりきちんと対策をとればアルツハイマーへの以降はかなり阻止できると言われています。

その他の初期症状として、物の名前や人の名前が出なくなる、同じ事を繰り返す、大事な約束などを忘れるのはとても多いです。すっかり忘れて時間が経っても思い出せないという場合、海馬が壊れている状態ですので注意が必要です。

また、論理的な思考が難しくなりますので段取りを考えて行動する家事や、料理の手際が悪くなるというのも1種の初期症状です。怒りっぽくなる、短気になる、人柄が変わったように思うと言うようなことも初期症状として挙げられます。

その他、好きだった趣味や習慣に興味がなくなる、身だしなみに構わなくなる、お風呂に入りたがらない、ボーっとする時間が増えるといった 意欲や自発性の低下も見られます。