私の母は、現在58歳です。
今年の6月に、某大学病院にてアルツハイマー型認知症と診断されました。
母は、約10年前より自分自身の認知機能に違和感を感じて、地元の脳神経外科を数回受診したことがあります。
その時の医師の診断は「異常なし」
通常の脳のレントゲンのみを撮影し、脳の萎縮が認められなかったのと、認知テストの点数も問題がなかったため、そのような診断になったのだと思います。
今思えば、その時点で確かに脳の血流が低下しはじめていたのではないかと、本人も私達家族も思っています。
数回、医師から異常なしと診断されていたのに、何故また診察をうけようと思ったのかをお話します。
母は、病院で医師に話すまでは教えてくれませんでしたが、実は料理をしている時に、下ごしらえ中のボールに食材を入れようとして、間違えて火にかけているフライパンに入れてしまったなど、特に料理をしている時に、今まで順序だててできていた事が極端にできなくなる事が出てきたため、不安を覚えたからです。
他にも、本人は自覚がありませんでしたが?話している最中(特に1つのものについて比較検討するような話をしている時)に、単語を取り違える?という症状が頻繁にありました。
その為、母が定期健診を受けている大学病院にて認知機能を調べるために、脳血流の検査をうけました。
結果は?脳の血流がかなり低下していて、認知症テストの点数は問題がありませんでしたが、料理中の失敗など実際に認知症の症状が出ています。?と診断されました。
脳血流の画像を解析して下された診断が、アルツハイマー型認知症でした。
今は脳の血流を良くする薬と、気持を安定させる漢方を服用しています。
脳血流が低下しているわりに、家事の他に、内職もできています。
薬を飲む前に頻繁に『頭が痺れる』と言っていたのですが、どうやらそれは脳の血流と関係があった症状らしく、現在は改善しているようです。
ただ、外出時に風が強いと『頭の半分だけ寒い』と感じるみたいです。
薬は服用していますが、アルツハイマー型認知症の進行を止める薬は存在していないので、徐々にですが母の症状は進んでいるように感じます。
先月は、資源ごみの回収する曜日を間違えてしまい、私が説明をしてもすぐには理解できなかったようです。
最近では、朝起きる事が辛く、父が朝食を作ることが時たまあります。
出かけた時に方向が判らなくなってしまうのか、足がピタリと止まる事も時たまあります。
市内に用事を足しに出かけると、健常だった頃よりも頭が疲れてしまうらしく、帰宅するとグッスリお昼寝をすることもあります。
それでも、私の母は元気です。
『私の寿命は、あと3年。』と、自分が記憶を自由に思い出したりできる時間は短いと自覚しつつ、残された時間を楽しく過ごそうと前向きに日々を過ごしています。
父も、家事はずっと母にまかせっきりでしたが、母の病気が判ってからは以前より家事をすることが多くなりました。
今のところ、根本的な治療法方が存在しない病気ではありますが、病気を受け入れて前向きに日々を過ごしている人も居ます。
私達家族も、母が症状らしきもので失敗をしても責めませんし、命に関わらないことであれば敢えて指摘もしません。
今のところ、ゆっくりと進行している症状を家族全員で受け入れて、すこしづつ色んな準備をしています。